イベント概要
会期2016年11月12日(土)─2017年1月22日(日)
12:00〜19:00(12月14日〜25日は21:00まで開館延長)
*休館日:月曜日(ただし1月9日開館、1月10日休館)、12月29日〜1月3日
*入場無料(一部有料イベント)
参加アーティスト 五十嵐大介 漫画家
インビジブル・デザインズ・ラボ 音楽クリエイティブチーム
榎忠 現代美術家
会場設計dot architects
主催アートエリアB1 運営委員会
【大阪大学+NPO 法人ダンスボックス+ 京阪ホールディングス(株)】
一般社団法人アートエリアB1
企画制作大阪大学21世紀懐徳堂/NPO法人ダンスボックス
協力京阪電気鉄道(株)
助成芸術文化振興基金、大阪市、日本万国博覧会記念基金、公益財団法人花王芸術・科学財団
公益財団法人大阪コミュニティ財団/大阪信用金庫ふれあいスマイル基金
鉄道芸術祭とは
“鉄道”には、車両や沿線図、列車が走る線路や駅舎・ホームなど、先進的な技術や魅力とともに、そこにまつわる文化や歴史があります。駅のコンコースにあるアートエリアB1では、その創造性に着目した事業「鉄道芸術祭」を2010年より毎年開催しています。2011年からは、本格的なアートプロジェクトとして展開し、国内外の第一線で活躍するアーティストを迎えて、鉄道という歴史や文脈を多角的に捉え、当館の場所性を活かした独創的な企画を実施しています。
“ストラクチャーの冒険”を通じて世界を捉え直す企画展
鉄道芸術祭vol.6では、鉄道がもたらした社会システムなどの様々なストラクチャーに着目します。
19世紀以降、世界各地で建設され始めた鉄道は、輸送手段として機能しただけでなく、時間の概念や経済 システム、都市と郊外という景観的構造、さらに金融システムや情報ネットワークの形成などに大きな影響を与え、 鉄道そのものが社会の基盤に関わる様々な構造を規定したといっても過言ではありません。
「ストラクチャー」とは、構造、機構、物理的条件(重力)、制度・制約などを指す言葉であり、世界を構成する基礎を成す概念であると捉えることができます。さらに、物語を紡ぎ、仕組みを編みながら多様な要素が積層するという意味合いからも、映画や文学、絵画や音楽といった文化的側面、あるいは宗教、政治といった思想的側面を見いだす上でもストラクチャーは重要な概念となります。
本展では、物理的構造をつくる現代美術家の榎忠、システム的構造をつくる音楽クリエイティブチームのインビジブル・デザインズ・ラボ、イメージ的構造をつくる漫画家の五十嵐大介の3組をメインアーティストに迎えます。
本展では、社会や経済、そして生命のシステムを構成する既成概念や既知のストラクチャーをアーティストが独自の視点で捉え直し、創造的にそれらを超域する展覧会を試み展開します。
アーティストプロフィール
五十嵐大介 | 漫画家
1969 年埼玉県生まれ。多摩美術大学絵画学科卒業。1993 年、『お囃子が聞こえる日』『未だ冬』を、 『月刊アフタヌーン』(講談社)へ投稿、「アフタヌーン四季賞冬のコンテスト」の四季大賞を受賞、 漫画家デビュー。直後に『お囃子が聞こえる日』を第1 話とした『はなしっぱなし』の連載を開始。 緻密な描写と独特の世界観で、自然と人間の繋がり、神話や伝承の世界、生態系や生命のなり たちを描き出す。代表作に、『リトル・フォレスト』(講談社)、『魔女』(小学館)、『海獣の子供』 (小学館)など。2004 年、『魔女』で「第8 回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞」を受賞。 2009 年、『海獣の子供』で「第38 回日本漫画家協会賞優秀賞」、「第13 回文化庁メディア」 芸術祭マンガ部門優秀賞」を受賞。2016 年現在、『月刊アフタヌーン』にて『ディザインズ』を、 『週刊ビッグコミックスピリッツ増刊「ヒバナ」』にて『きょうのあにいもうと』を連載中。
インビジブル・デザインズ・ラボ | 音楽クリエイティブチーム
「音」という見えないメッセージと、「アイディア」という見えないデザインを「見える」 様にしていく事を目標に活動する作家集団。音を軸とした物作りでアナログ、デジタルを 越えて活動を展開。有名企業のサウンドロゴなど、誰でも耳にしたことがある「音」から、 世界の第一線で活躍するアーティストとのコラボレーションなど、多方面で活躍。カンヌ ライオンズ国際クリエイティブ・フェスティバルはじめ国内外の広告祭等で受賞歴多数。 http://invisi.jp
榎忠 | 現代美術家
1944 年香川県生まれ。1970 年「グループZERO」を結成。神戸の市街を都市劇場に見立て、 集団で繰り広げる数々のハプニングを先導。大阪万博のシンボルマークを体に焼き付けた 「裸のハプニング」(東京・銀座ほか)や、1977 年、「ハンガリー国へハンガリで行く」など 独特のパフォーマンスを決行した。また、鉄の廃材や金属部品を用いた機械彫刻も展開し、 大砲や銃、原子爆弾といった殺人兵器から、ダイオキシン、果ては宇宙に捨てられるゴミまで、 身の回りに潜む危機や不穏因子に着目し、全長数十メートル、 総重量数十トンといった超 スケールの作品も数多く発表。2008 年札幌宮の森美術館、2011 年兵庫県立美術館にて個展 を開催。2008 年第32 回井植文化賞、2009 年度神戸市文化賞、2013 年紺綬褒章受賞。 http://chuenoki.com