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アートプロジェクトの記録とその意味(映像家・岸本康さんトークプログラム)

現在開催中のサーチプロジェクトvol.5関連プログラムとして、出展映像作品「ジョルジュ・ルース「廃墟から光へ」(Ufer! Art Documentary) 」の監督をされた映像家の岸本康さんをゲストに、対話を行うトークイベントを開催いたしました。


この作品は阪神淡路大震災後に被災地で行われたアートプロジェクトのドキュメント映画です。現在は被災地の復興支援として一般的となった地域のアートプロジェクトですが、当時はほとんど前例もなく、このプロジェクトはそういった活動の先駆けとなったプロジェクトであり、作家の目線だけではなく企画主催者、支援者やボランティアを交えた目線で記録されている貴重な映像作品です。

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まず岸本さんの「映像家」としての活動の紹介がありました。
岸本さんは今回出品されているような美術作品の制作プロセスを記録した映像作品の制作をされていて、これまでに森村泰昌さんや杉本博司さん、田中敦子さん、束芋さんなどの日本を代表する美術作家の記録を制作されています。
美術作品の記録は写真が多く、なかなか映像で残すところまで予算が出るプロジェクトは少なく、自らの作品としての自主制作が多いとのこと。

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また、作品に映像を使用する美術作家の機材面・システム面など、映像作品を出力する際のテクニカルの仕事もされています。トーク会場では束芋さんの2011年ヴェネチアでの作品制作を追ったドキュメンタリーをご紹介頂き、円筒状に映像を出力する作品の、スクリーンの制作からプロジェクターの選定やレンズ、出力の方法の考案など作家と共同でテクニカルスタッフとして作品制作に関わられている姿をご紹介頂きました。
「美術家」と言うと一人ですべての制作を行っているような印象受けますが、実際には様々なテクニカルスタッフの協力で成り立っている作品も多く、演劇の場合で言うと美術家は演出家のようなポジションであることが多いそうです。

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このように、岸本さんは様々な形で映像に関わるお仕事をされているのでご自身の肩書きが難しく、今回考案した「映像家」という肩書きを使用していきたいと仰っていました。

美術作品の制作プロセスを記録撮影するということについてのお話で、いわば作品の舞台裏とも言える制作現場を見せたがらない作家さんもいらっしゃるそうです。作品として最高の瞬間を残すことを目指しているため、中途半端な状態を残し公開することを嫌う作家さんと意見が対立することもあったそうですが、何度も制作記録のあり方を話し合った結果、現在は映像制作を許可されているという経験もあった、と仰られていました。

制作記録の映像は、作品を紐解く貴重かつ重要な資料となりうるという話もありました。どのような手順や状況でその作品が制作されたのかを映像で残すことは、作品に込められた思いやコンセプトを、作品そのものを鑑賞することとは別の角度から、写真や文章などより更に具体的に残すことが可能で、制作された作品を時間が経過してから再度考えていく場合など、とても重要な手がかりとなります。

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美術作品の制作へ関わることはない方々にとって、作品展示だけでは知り得ない制作の過程や作家さんやスタッフの思い、コンセプトに触れる機会があるということは、展覧会などで展示されている作品を鑑賞するよりも、さらに奥まで知る事の出来る(作家に話を直接聞くなどを除いては)作家を近くに感じる事の出来るとても有意義なものだと感じました。記録映像には作品を一見しただけでは気づかないようなこだわりや構造が、作家自身の姿や所作、またその時代背景などと合わせて映り込んでいる場合があり、とても興味深かったです。

肉眼で見えないものを撮る(写真家・志賀理江子さんトークプログラム)

5月14日(土)、サーチプロジェクトvol.5出展作家のお一人で写真家の志賀理江子さんをお招きして、対話プログラムを開催しました。
今回のプログラムは志賀さんの写真作品《螺旋海岸》が背後に望める「庭」での開催となりました。

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志賀さんは2008年に宮城県へ移り住まれ、名取市北釜という小さな地域で地元の写真屋さんとして暮らすとともに、住民の方々の昔語りを記録し、それを基に住人の皆さんと共同で写真作品《螺旋海岸》を制作されました。今回の展覧会ではその一部が展示されています。


志賀さんが写真という表現メディアを選んだ理由からお話は始まりました。
写真というメディアの気軽さとそれの持つ問題について。
初対面でも写真を撮ればその人のイメージが手に入ってしまう、知れるという手軽な一面と、そのある種万引きのような気まずさを共に感じながらも、写真というビジュアルイメージの持つ強さに惹かれていったそうです。


そしてお話は宮城・北釜へ移り住まれたことへ。
移り住む前と後では、写真の価値観が大きく変わり、そこには写真で地域の皆さんの為に出来ることがたくさんあったそうです。
北釜の町の写真屋さんとして町の会合や婦人会、夏祭りなどを撮影していくうちに次第に人々と打ち解け、だんだんと家族写真や飲み会、亡くなった方との最後の写真、などとてもプライベートなオファーが増えていきました。

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今まで見たどんな写真や映画よりもずっとパワーを持っているという北釜の人々と家族のような生活をしていくうちに、年配の方から昔のことを聞かせてもらう機会が増え、90年前は現在といかに違い、その時代を生きてきた人々の激しさとドライさに触れていくうちに、その昔語り(オーラルヒストリー)を記録させてもらうようになりました。
その膨大な昔語りに、志賀さんは目に見えない力を感じ、大きな影響を受けたそうです。

そして、その目に見えないすごい力、北釜の人々が持つ「地霊」のような肉眼に写らないものを写真に撮らないといけないと感じ、「螺旋海岸」シリーズの制作が開始されました。
昔から町で行っている神社などの儀式では、皆さんが獅子舞や司会など普段とは違う役割を「演じて」います。
写真ではそれに則り、儀式として、お聞きした昔語りを基に何かを「演じて」もらい、「地霊」を呼び出して、撮影されています。

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そうして、たくさんのことをみんなで共有しながら、共同して作品を制作するなか、2011年に東日本大震災が起こり、海辺に位置していた北釜は津波で大きな被害を受けました。
「津波は誰にも平等に来て、被災の個人レベルが違い過ぎ、残酷だった」と志賀さんは言われます。

しかし避難所では意外にも笑いが溢れていたことや、一方で土地の再建計画から見える「資本」の暗い部分、住む場所がなく生活習慣がぽっかりなくなり、痴呆になる方もいたという身体と記憶のお話、震災以前と以後は繋がっていて括って分けるのは違う、といったお話が続きました。

避難所で生活しながら、志賀さんは津波で流された写真を倉庫へ集めて洗い、持ち主へ返す活動に参加されていました。
家と家族を津波で流された方が写真を探しに来られ、家族の姿を見られる唯一のものである写真は、その方にとって生身の家族と同じ価値を持つものになっていました。その一方同じ場所で、自分のいらない写真を捨てる人もいて、その方にとってはそれはただの紙。
ただの紙から生身の人間まで、写真の価値は様々に変わり、目に見えない価値が揺れるからこそ関わり方次第で意味が違ってしまうのが重い、と仰られていたのが印象的でした。


最後に参加者の方からの質問の時間となりました。
志賀さんの作品は北釜の人々にどう見えているか?どれだけ北釜の方々が語ったオーラルヒストリーは事実だったと思うか?インディペンデントな小さなメディアについてどう思うか?などの質問が出ました。
志賀さんはひとつひとつの質問に丁寧に答えられ、どこで何が起こるか分からない、全て同じ星で起こっている事で、ありとあらゆることが生きていることに繋がっている実感と、今まで沢山の人が生きてきた時間の中で、自分が生きているという時間の感覚を思う、というお話で終わりました。

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志賀さんの作品は一見すると「ホラー」などとみられてしまうような、不思議な色・暗さや雰囲気を持っていますが、その根底、コンセプト、制作には非常に人との繋がりが強く結びついています。
「〈北釜の生活展〉みたいにしたらたぶん意味が違っていた」と志賀さんは話されていましたが、北釜の生活や人生、エピソード、その土地に脈々と受け継がれた目に見えない何かが輪郭を変えて、確かに写真に写り込んでいるように感じました。
震災や津波などを実際に体験されたその場のお話を聞くと、自分では想像もし得ない現実をまざまざと目の当たりにし、言葉が出て来ない、ということがありますが、その現場の感触を何万分の一かでもお話から受けるとる、ということがこれからの自分たちの災害への関わり方、所作へと繋がる大事なことだと感じます。

鉄道芸術祭vol.5大団円。「もうひとつの電車」ならではのクロージングイベントとなりました!

12月26日(土)、10月から2か月間にわたり開催してきました鉄道芸術祭vol.5ホンマタカシプロデュース「もうひとつの電車 ~alternative train~」最終日、クロージングイベント「これからの、もうひとつの電車」を行いました。


100人を超える方々にご来場いただき、超満員となったアートエリアB1。
3部構成されたクロージングイベントは、編集者であり京都精華大学特任教授の西谷真理子さんと、哲学者で立命館大学大学院准教授の千葉雅也さん、そして本展プロデューサー・ホンマタカシさんによる第1部のトークから始まりました。closing01.JPG
西谷さん、千葉さん、ホンマさんによる、本展参加アーティストたちへ、その作品への考察が繰り広げられていきました。

トーク終了後まもなく、展示場の色々な場所から動きが起こります。
第2部は鉄道芸術祭vol.5参加アーティストのNAZEさん、PUGMENTさん、小山友也さん。そしてdot architectsさんと三重野龍さん、contact Gonzoさんによる、スペシャルなショーです。
自由に動き、鑑賞していただく形をとった今回のショー。観客の方々も、展示会場の方でのアーティストたちの動きに気づき、徐々に会場の方に移動していきます。

closing06.JPGclosing04.JPGNAZEさん、PUGMENTさん、小山友也さんの、出展作品から広がっていくようなパフォーマンスが、各所で始まります。

実寸大木製車両の壁面にどんどんグラフィティをしていくNAZEさん。

パジャマにヘッドフォンを装着し、車両インスタレーション空間内で寝始めるPUGMENTさん。

独特な動きでモノとコミュニケーションをとろうとする小山さん。

NAZEさんにペインティングされた木製車両はdot architectsさんの手により、どんどん解体されていきます。closing08.JPGclosing11.JPG

その車両空間の車窓向こうではcontactGonzoさんが、発射装置の組み立てを。closing02.JPGclosing07.JPG
木製の発射装置からオレンジやレモン、グレープフルーツといった柑橘類が発射され、それをcontactGonzoメンバーが身体で受け止めます。
ホンマさんの写真作品に飛び散るオレンジと爽やかな香り。closing09.JPGclosing13.JPG
更にNAZEさんにより、ペインティングされていきます。closing15.JPGclosing14.JPG

刻々と変化し、解体されていく会場。
見る位置や視点、タイミングによって、異なるものが見えたのではないかと思います。closing17.JPGclosing22.JPG

 

ショーにより、様変わりした会場を見つつ、第3部のクロージングパーティーに移行します。
日本酒「やどりぎ」で乾杯し、フィナーレとなりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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視点を変える。ということをテーマにしていた今回の鉄道芸術祭。
参加アーティストと作品に対するトークから始まり、参加アーティスト自らが作品の見方を変化させる今回のショーへと流れたクロージングイベントは、まさに"「もうひとつの電車~alternative train~」ならでは"のイベントになったのではないでしょうか。


鉄道芸術祭vol.5の出展作品、オープニングトークやクロージングトーク、コラムなどを収めた展覧会カタログを作成中です。
完成しましたら報告させていただきます。
どうぞご期待ください!

鉄道芸術祭vol.5および関連プログラムにお越しいただいた皆様、ご来場誠にありがとうございました。
アートエリアB1は新年1月11日(月・祝)まで、年末年始休館となります。
2016年もどうぞよろしくお願いします!

「黒田益朗とホンマタカシとともに巡る、中書島やどり木ツアー」を開催しました。

12月13日(日)、鉄道芸術祭vol.5「黒田益朗とホンマタカシとともに巡る、中書島やどり木ツアー」を開催しました。

黒田益朗さんとホンマタカシさん、そして一緒に中書島を巡る参加者の皆さんが一堂に会し、アートエリアB1でのおふたりのトークからはじまりました。
ホンマタカシさんが京阪電車で沿線をリサーチ中、中書島界隈で偶然、電車の窓越しにやどり木が群生していることに気付かれました。そこから、やどり木の研究をされている黒田益朗さんにお声がけいただき、鉄道芸術祭vol.5に参加して頂くことになりました。
電車の高架の高さの目線からだからこそ気づいたやどり木の存在。このとき、電車はただの移動手段ではなく、さながら「植物観察装置」になっているとホンマさんはおっしゃいます。
20151213yadorigi01.JPG続いて、場所を移して黒田益朗さんの展示作品を囲み、トークは続きます。

いよいよ、中書島へ向けて出発です!なにわ橋から、全員で京阪電車に乗り込みます。

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中書島駅に到着する目前で、発見しました!車窓からちらりと見える、やどり木です。

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中書島駅に到着。やどり木のある川へ向かって、ツアー開始です!黒田さんが先頭に立って、街中のご案内もしてくださいました。
参加者の中には中書島にお住まいの方や中書島ご出身の方もいらっしゃったのですが、こうして街中を歩いてみてはじめて、こんなものがあったんだ!と気づいたものもあったそうです。

そしてとうとう見つけました!やどり木です。進むにしたがって、どんどん増えます。黒田さんの先導で、そのやどり木を下から見上げたり、階段を上って目の前から眺めたり、対岸に眺めたり、いろいろな角度から眺めながら進みます。

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最後に、やどり木を眺めながら「やどり木」という名前の日本酒で乾杯!
中書島、伏見は造り酒屋の多い地域。やどり木のかたちが杉玉のようで、生えるにはぴったりの場所ね、と参加者さん同士でお話されたりしながら、和気あいあいとゆったりとした時間を過ごしました。

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車で、電車で、いつも通っている場所なのにずっと見過ごしていて、やどり木があることにはじめて気づいた。等、「いつも通っているのに見えていなかった」とおっしゃる方が多かったのが印象的でした。
見ているはずなのに、見えていないものがある。私たちは日々当たり前に見えていると思っているけれど、意外にきちんと見ていないのかもしれません。やどり木を巡りながら、改めて「見る」ということについて考えたツアーでした。

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電車公演「走る、もうひとつの電車」開催しました!

12月12日(土)に鉄道芸術祭vol.5「電車公演〜走る、もうひとつの電車〜」を満員御礼のなか、開催しました! お越しいただいたみなさま、有難うございました。

ホンマタカシさん、蓮沼執太さん、オオルタイチさん、米子匡司さんによるライブパフォーマンスや、
PUGMENTさんによるファッションショー、そしてカメラオブスキュラ体験など!
貸切電車のなかで様々な出来事が同時多発的に繰り広げられる、一度きりの素敵な時間となりました。

では、その内容を少し紹介します。


電車公演「走る、もうひとつの電車」は車両が会場となり、各車両で異なったパフォーマンスが行われます。

ライブ車両、ショー車両、カメラオブスキュラ車両の3つ車両間を自由に移動していただきながらご覧いただく、という形になっています。

まずは、カメラオブスキュラ車両から。
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車両の座席部分に特設した"箱"を暗幕の中で見ることで、車窓の風景をカメラオブスキュラで堪能できるというものでした。 天気によって見え方がかなり左右されるため、少し心配をしていましたが... 当日はお天気に恵まれ、かなり鮮明な像を見ることができました!
 
カメラオブスキュラ車両は、一度にみていただける人数が限られていたため、時間制限を設けさせていただきました。 お一人様5分まで、という限られた時間ではありましたが、ご覧になったお客様からは、「綺麗に見えた」「おもしろかった」 などの声をいただき、不思議なカメラオブスキュラ体験を楽しんでいただけたようでした。

ショー車両では、PUGMENTさんによるファッションショーを行いました。
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鉄道芸術祭vol.5の展示作品(普段は会場に展示)である「電車内で寝るための服」をPUGMENTさんやモデルさんが着用。 "寝る"というパフォーマンスが繰り広げられました。
 
座席に横になったり、床に寝転がったり、お客さんに寄りかかったり!

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ライブ車両では、蓮沼執太さん、オオルタイチさん、米子匡司さんによるライブパフォーマンス!

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そしてなんと!
写真家であり、鉄道芸術祭vol.5のプロデューサーであるホンマタカシさんもライブ車両でパフォーマーとして出演!

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それぞれが個人で演奏をしていたのですが、場所によって音の聞こえ方が変わり、音が不思議に混ざり合う空間でした。

また、このライブ車両の音は、スピーカーを通して全車両に流れていたので、
聞く車両によって雰囲気が変化する感じを楽しんでいただけたのではないでしょうか。

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中之島駅を出発して出町柳駅まで、京阪電車貸切電車での71分の電車の旅。
いつもとは違う、「もうひとつの電車」なかで繰り広げられる不思議な空間をお楽しみいただけたのではないでしょうか。

さて、鉄道芸術祭vol.5の会期も残り2週間を切りました!
13日から25日まで、夜間開館となり21時まで開館していますので、この機会にぜひ足をお運びください。

そして最終日12月26日(土)にはクロージングイベントが開催されます!
ご来場、心よりお待ちしております。


鉄道芸術祭vol.5 ホンマタカシプロデュース「もうひとつの電車 ~alternative train~」関連プログラム
クロージングイベント「これからの、もうひとつの電車」

12月26日(土)16:30〜19:00 (参加無料・申込不要)※展覧会のご観覧は16:00までとなります。
トークゲスト:西谷真理子(編集者、京都精華大学特任教授)
       千葉雅也(哲学者、立命館大学大学院准教授)
ショー出演者:NAZE(アーティスト、鉄道芸術祭vol.5参加アーティスト)
       PUGMENT(ファッションブランド、鉄道芸術祭vol.5参加アーティスト)
       小山友也(アーティスト、鉄道芸術祭vol.5参加アーティスト)
       dot architects(建築ユニット)
       三重野龍(グラフィックデザイナー)
       contact Gonzo(アーティスト)
監修:ホンマタカシ(写真家、鉄道芸術祭vol.5プロデューサー)
全体進行:木ノ下智恵子(アートエリアB1運営委員、大阪大学CSCD教員)

カメラのひみつ〜ひみつは秘密のままで 2015〜

本日はラボカフェスペシャル。いよいよ今月26日までの開催になってしまった「鉄道芸術祭vol.5」とのコラボ企画。
今夜は「カメラのひみつ2015」、なんとなくお母さんの眼を盗んでいるような密やかな気分になるタイトルです。
ゲストは、以前、ソニーマーケティング(株)に在籍していらっしゃった因幡雅文さんと、変心装置制作者のおっとさん、、、、、。変心装置???気になります。

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まずは、因幡さんの「ピントとはそもそも何語でしょうか?」の質問からスタート。
意外と知らないもので、オランダ語とのこと。英語ではフォーカスといいますよね。
次に、「ピンボケの「ボケ」は英語でいうと、なんといいますでしょうか???」との質問。
英語では「アウトオブフォーカス」、そのものズバリではありますが、この日本のボケという表現は外国では、素晴らしい!と言われているようです。

写真はありのままが写る、しかし言葉ではっきりと決めつけない境界線上を漂うような表現方法もある。
想像力に遊びの部分を残すこの、「ぼけ」というあいまいな日本語は海外の方の感性にもぴったりとくるのかもしれませんね。20151209-2.jpg

その後も因幡さんから、カメラの変遷についてのいろいろなお話しが続き、参加者のみなさんもとても興味深くお話しに聞き入ってらっしゃいます。

「カメラは画像をいくらでも記憶できるが、感性として残すには人の心にのこるものでなければ。感性、当然ひとの感性があってそれを写真で表現するのですが、人間の感性は、カメラでは表現を変えることで喚起することもできる。」とおっしゃる因幡さん。

 カメラの変遷を語る因幡さんはとてもイキイキとされていて、また、それを聴いている私もカメラがそんなにも日々進化していたことにあらためて驚きました。

デジタル化が進んだカメラは、ますます使い易く、鮮明な画像を残せるようになっています。
余談として、「シャッターチャンスとは日本しか言わないらしく、外国ではクールな言い回しで、ひそかに人気の言葉だそう。」とは、今回のカフェマスターcontact Gonzo の塚原さん。
海外でも多く活躍する塚原さんならではの面白いカメラにまつわるお話しも飛び出します。

カメラの進化についてどうおもわれますか?という会場からの質問に、
「動画的な要素がはいっているのには賛成。だけど値段はあまり高くなってほしくない。適正な機能が適正な価格で手に入る進化をしていってほしい。一部の買えるひとだけのものにはしたくない。」とおっしゃる因幡さんの回答を聞き、きっと日常的にカメラを持って街中へでて写真を楽しんでもらいたい気持ちで、ずっとお仕事をされてきたのだなぁと感じました。

 

 次に変心装置制作者、おっとさん登場です。
なんと!おもむろに会場のみなさんに3Dメガネを配り始めました!
「僕はほとんどしゃべらないので、作品をみることを中心にしよう」というまさに僕は人見知りだと公言するコメントからスタートです。

虫が苦手な方は大きくうつるので注意がアナウンスされました!一体どんな画像たちが次々に現れてくるのでしょうか。

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いわゆる、赤と青の画像が少しずれている写真(動画)を3Dメガネで見ることによって飛び出してみえる、昔懐かしい飛び出る絵を思い出します。
おっとさんは、3Dの原始的なアナグリフ手法や、目の錯覚を利用した映像作品、写真を手がけています。

そもそも、おっとさんが立体に惹かれる理由は?印象的なコメントがいくつも出てきました。

20151209-5.jpg「山が小さくみえるのはなぜだろう、僕がおおきいからだ。自分が見られない世界がみえるから、立体がおもしろいとおもう。人間としての縮尺を小さくしたり大きくしたりできるところがおもしろいから。」

「巨人の眼になると、日常の風景がすごくゆっくりと見えるが、小人の眼になると世の中がすごく速く動いているように見える。眼で見えない世界がひろがるとき、人間の眼でみている以上のものをとらえられたとき。巨人がみた世界とこびとがみた世界はちがう。」

目の前の世界を3Dにすることで、日常から全く違う世界へ旅立つことができる。

おっとさんの眼は、たぶん私たちが子供の頃にわくわくした想像の世界を今もずっと見つめていて、それを写真や動画で表現しつづけているのではないかな、と思います。
おっとさんの作品に触れた瞬間、子どもの頃のあのワクワクした頃に戻れる。
私には3Dメガネで一生懸命に映像を見てらっしゃる会場のお客様それぞれが子どもに戻っているように見えたステキなひとときでした。

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写真や動画はありのままを写すだけのツールではないのか、、、、
カメラには、まだまだ私の知らない「ひみつ」がたくさんありそうです。

リュミエールから出発した、映像の「自生性」について

12月2日(水)、現在開催中の鉄道芸術祭vol.5の関連プログラムとして、東京藝術大学大学院教授であり映画監督もされている諏訪敦彦さんをゲストにお呼びして、「リュミエールと小津から出発する、映像にまつわる旅」と題してトークプログラムを開催しました。

鉄道芸術祭の会場入口には、ホンマタカシさんの手による、リュミエールと小津安二郎の映像が並べられている作品が展示されています。

今回のプログラムでは、鉄道、駅、列車を待つ人、車窓、移動、旅、西洋と東洋などなど、実に多様なイメージが喚起されるその作品をめぐって、諏訪さんが持ってきてくださった沢山の貴重な映像資料や、諏訪さんが監督をされた映画を観ながらトークが展開されました。さらに、展覧会プロデューサーのホンマタカシさんも急遽東京からお越しくださり、終盤はお二人で小津について対談するという、スペシャルな回となりました。

トークは「映画」を初めて作ったとされるリュミエール兄弟の話からスタート。

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スクリーンへ映写して沢山の人と観ることができる映画の形を作ったのはリュミエールが最初と考えられており、フランスでは「映画はリュミエールから始まる」といわれています。(ちなみにアメリカではエジソンが先に作ったとも考えられ、「エジソンから始まる」ともいわれているそうです)

当然のことながら、リュミエール兄弟の作品を初めて観た人々は、映像が「動く」ということに非常にショックを受けました。

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紹介されたリュミエール兄弟の作品「港を出て行く小舟」では、外海に漕ぎ出そうとする船を女性が見送るという構図がしっかりつくられています。しかしこの作品で観客が最も驚き、一番伝わったことは「海」でした。作者が意図した主題よりもそこに実際にあるとしか思えないほどリアルに映し出された自然そのものに、当時の観客たちは驚いたのです。上映が終わった後、本当に水が無いかどうかスクリーンを触って確かめる人がいた程でした。

現代に生きるわたしたちは、映像を観ることに慣れてしまっているので、その映像が何を伝えようとしているのか、ということをすぐに理解してしまいます。しかし察してしまうからこそ、それ以上のものを見ようとしなくなる。(あるいは、分かったつもりになって、そこに映っているものを見ていないのかもしれません)現代のわたしたちが失くしてしまった感性が、当時の人にはあった、という諏訪さんの言葉がとても印象的でした。

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別の紹介作品は、森の中の木の壁の手前で女装した男二人が騒いでいる、途中あるカットで急に瞬間移動したかのように壁の向こう側へ男二人が移動していて、別の男が来て壁の手前からイタズラを仕掛けるというコミカルなもの。

この作品からは、映像初期における演出の失敗を見ることが出来ます。作者の意図としては最初から女装の二人は壁の向こうに居て、そこにイタズラを仕掛けてくる男が来るという構造なのですが、「壁があって二人が見えない」という理由から最初は手前でやってしまっているというもの。今であれば壁の反対側から撮ればいい話ですが、当時はカメラは動かなくてもいいよね、また映っている森も舞台や絵画と同じような「書割」感覚で使用したため、どれも森で一緒だから(変わらなくて)いいよね、という考えで撮られていたのです。

カメラは全てを等価に撮るため、背景としての「森」という概念は撮れず、森は単なる背景にはならなく失敗したという例で、こういった失敗を繰り返して段々と今の映像表現へと繋がっていきました。

また別の作品では主題、主人公について。

現在の映像形式では、背景に何がいてもカメラは主人公を追い、それ以外の作者が企んでいないものは切られます。

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カメラには様々な情報が等価に映るものの、見る側は構図や編集されたカットの前後関係で大事なのが主人公だと理解し、それ以外のものは必要のない情報として忘却してしまい、(作者の意図した)見るべきもの、主題となるものだけが残るように選別されています。このように、カメラは世界を過ぎ去っていきますが、たとえ映っていなくとも世界は人間の理解を超えた力を持っていて、それは常に起きている。それが映像における「自生性」なのです。

「カメラは世界に対して開かれている。」という言葉が、象徴的でした。


最後にはホンマさんを交えての対談となり、鉄道についてや小津についてのトークがあり、終了。

光善寺のカメラオブスキュラについて、あれはただ現実を上下反転して映しているだけなのに何故惹きつけられ、見てしまうのかという話になり、ホンマさんは、現実なんだけどコマ数が落ちているように感じ、時空を超えた何かに見えると仰っていました。

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最後のホンマさんの言葉。

「みんな映像にリアルを求めるけど逆に現実じゃないなっていうところが面白い。元々、(写真の)止めたってことで変。不自然なんだから止まってることに驚くべきだった。」

いかに現代の映像の撮り方、見かたに我々が慣れてしまっているか、勝手に情報をシャットダウンしてしまっていることの多さに驚き、仕組まれた見易いものをだけを見ているのだなと改めて感じ、それは必ずしも悪いことではなく現代に生きる上で必要なことなのでしょうけれど、本当は何が「見え」ているのかということ、見逃しているかも知れないもっと沢山のことがあるのかと「見る」ことを再度発見してみたくなりました。今回の展覧会のテーマである「見ること」に直結した、非常に視野の広がるお話でした。

ラボカフェスペシャル featuring 鉄道芸術祭
『光の世紀』から『記憶の世紀』へ

 京阪電車に乗車して、こどもの頃によく乗っていた江ノ電を思い出したーそんな港さんのお話しから、リラックスした雰囲気の中でラボカフェがはじまりました。

ラボカフェスペシャル featuring 鉄道芸術祭
「『光の世紀』から『記憶の世紀』へ」

 1998年の港千尋さんの著書『映像論』を引用されながらお話しが展開します。映像の歴史は、光学装置の発展によって牽引されてきたそうです。光の技術として発展してきた映像。それが1990年代に、光とは違う技術が映像を牽引するようになっていくのでは?それを「記憶の世紀」と名付けたそうです。

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映画の時代、TVの時代、バーチャルリアリティの時代。それらは技術として生まれ、表現。アートとして2度目の誕生をしました。その2度目の誕生が本当の誕生なのではないか、とお話しされました。

 港さんは、展示会場に投影されている小津とリュミエールへのオマージュ作品を見ながら、光善寺でのカメラオブスキュラを思い出されたそうです。光善寺のカメラオブスキュラ、じわーっと見えてくるその感覚の体験を「まさに現像しているときのような」と表現された港さん。お客さまも興味深く耳を傾け、中はなるほどそういう感覚か!と頷いている方もいらっしゃいました。

 

続いて、ドイツのマールブルグで出会ったカメラオブスキュラ小屋のお話。

真っ暗な小屋の中には白いテーブルがあって、そこに外部の光が映る仕組みになっていたそうです。マールブルグの名所、屋根が傾いた教会も見えます。小屋のガイドから「19世紀には普通のアトラクションとしてちょっとした観光地にはあった。費用がかからないので安価で楽しめる娯楽として楽しまれていた」という説明があったそうです。

机に投影されているカメラオブスキュラの上に置く、するとそこが急に坂道になってそこを車が走る。半円のものをおくと風景がゆがむ。そんなライブパフォーマンスとしてのカメラオブスキュラを、当時の人々は楽しんでいたのでしょうね。まさに光の世紀ですね。

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1910~20年代。映画の発明でカメラオブスキュラが急速に衰退。写真→映画→TVへととって変わられ、現代の映像の90%はデジタルデータとしてある。と、お話しは続きます。写真を暗室で現像していた時代から、現在はサーバー・巨大なデータセンターで行われるようになった「影なきイメージの時代」。先ほどまでのリアルな実感を伴ったカメラオブスキュラの話から一転してのお話。今当たり前のように過ごしているデータありきの世界が、便利ではあるけれど何かつかみどころのない、手ごたえのなさを感じました。

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 なぜ今、光善寺でリアルな世界の影を見るんだろう?お話しは、光善寺のカメラオブスキュラに戻ります。現実世界を見ているとき、私たちはほんとうに「見ている」のでしょうか。カメラオブスキュラをとおして改めて実感できる「見ること」。視覚・知覚・技術・表現。「見る」とはいったい何なんだろう、これから先どうなっていくんだろう。そんなことを、改めて考えさせられました。

鉄道芸術祭vol.5ホンマタカシプロデュース「もうひとつの電車 ~alternative train~」関連プログラム
アーティストの視点を掘り下げるトークと作品とシンクロするスペシャルライブによる幕開け!

10月24日、鉄道芸術祭vol.5ホンマタカシプロデュース「もうひとつの電車 ~alternative train~」初日、オープニングイベントを開催しました!

トークとライブの二部構成のオープニングイベント。まずはトークから。
大阪出身の社会学者・南後由和さんをゲストにお迎えし、ホンマタカシさん・アートエリアB1の運営委員でもあるcontact Gonzoの塚原さんとともに、大阪・京阪電車について、都市や郊外について、ストリート・アートについて、カメラについてなど、鉄道芸術祭vol.5の出展作品・アーティストそれぞれへの考察と合わせ、トークを繰り広げていただきました。
20151024_testugei5_opening3.JPG複数のアーティストが出展する鉄道芸術祭ならではのプロデューサーとして、出展作家として、他のアーティストやスタッフとのやりとりやなりゆきの中から作品・展覧会が創りだされていくことに面白みを見出すホンマさんの考え。南後さんならではの視点で語られる、アーティストの作品表現とその土地との関係性について。などの興味深いお話に、ご来場いただいた方々も熱心に聞き入っておられ、あっという間の2時間でした。

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トークの後は蓮沼執太さんによるライブパフォーマンス!
dot architectsさんによる実寸大の京阪電車の車両模型の中で、作品と演奏をシンクロさせる蓮沼さん。

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蓮沼さんだけでなく来場者のみなさんも車両模型の椅子に腰掛け、演奏を聞きながら、車窓越しにホンマさんのカメラオブスキュラによる撮影作品を見たり、思い思いに楽しんでいただけたようです。

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たくさんの方にお越しいただき、盛況のスタートを切ることができました。

鉄道芸術祭vol.5ホンマタカシプロデュース「もうひとつの電車 ~alternative train~」関連プログラム
23日内覧会を開催しました!

鉄道芸術祭とは・・・アートエリアB1 では、鉄道の創造性に着目したプログラム「鉄道芸術祭」を2010 年より開催しています。 vol.5 となる今回は、【風景・景色、視覚・視点】をテーマに展覧会や関連企画を展開していきます。

オープニング前日の10月23日に内覧会を開催しました。
実はアートエリアB1では、今回が初めてとなる内覧会。 当日は本展プロデューサーのホンマタカシさんをはじめ、参加アーティストの黒田益朗さん、小山友也さん、NAZEさん、PUGMENTの大谷さん・今福さん、蓮沼執太さんにお集まりいただき、ホンマさんとの質疑応答形式でギャラリーツアーを行いました。
お越しいただいたご招待の方々は、アーティストの制作意図・作品への思いに直に触れ、また、アーティストの方々へも感想や質問を直接投げかけていただき、スタッフもとても刺激を受けました。

ここでは、ギャラリーツアーのルートに合わせて、本展の魅力を少しだけご紹介させていただきます。展覧会は、12月26日までの開催です!ぜひ会場にて各作家の作品世界を直にご堪能ください。

駅や電車を、単なる交通手段としてではない視点で、それぞれのアーティストが考察、捉え直した本展は、リュミエール兄弟・小津安二郎監督・ヴィム・ベンダース監督へのオマージュを本展プロデューサーのホンマタカシが独自の視点で構成した映像インスタレーションで始まります。

20151023_tetsugei5_nairankai8.JPGホンマタカシ イントロダクション「映像の世紀〜alternative train〜」の前にて、開会を祝して乾杯!

20151023_tetsugei5_nairankai1.JPGホンマタカシ「カメラオブスキュラ スタディーズ」

そして会場には、実寸大の京阪電車(1車両)が出現!本展の会場設計・設営を担当していただいたdot architectsさんによるこの車両空間では、ホンマタカシさんが京阪沿線3箇所(京橋、寝屋川、光善寺)でカメラオブスキュラにより撮影した写真作品と、蓮沼執太さんがその撮影場所でフィールド・レコーディングして制作した音響作品が堪能できます。
まるで車窓の風景を眺めるかのような展示と、駅や車庫で採取された様々な音がつくりだす不思議な空間をお楽しみください。

 

電車空間を通り抜けると、ホンマさんが「光善寺駅」のカメラオブスキュラで撮影した映像作品、
そして対面には、ドイツのアーティストであるマティアス・ヴェルムカ&ミーシャ・ラインカウフの映像作品「蛍光オレンジの牛」を上映しています。
ヴェルムカ&ラインカウフの映像作品は、ベルリン市内で撮影された2005年の作品。街の様々な場所にブランコを設置して漕ぐというパフォーマンスを通じて、日常の中で見落としているものを感じさせられる映像です。

20151023_tetsugei5_nairankai2.JPGホンマタカシ 「列車の到着 by カメラオブスキュラ」

※本展の関連プログラム「光善寺駅カメラオブスキュラ」ツアーでは、光善寺の撮影場所(カメラオブスキュラ)を実際に体験していただくことができます。ぜひご自身の目で「見る」ことを体感してください。

そして、電車の外壁に沿って、 NAZEさん、小山友也さん、黒田益朗さん、PUGMENTさんの作品が展開されます。

20151023_tetsugei5_nairankai4.JPGNAZE 「NAZEtopiaと空飛ぶCUTEちゃん」

活動拠点の京都から大阪までの移動中の観察・妄想から生まれたドローイングと、NAZEさんが普段から収集している物で創り上げられた空想の都市"NAZEtopia"。見れば見るほど、好奇心をくすぐられる作品です。

 

20151023_tetsugei5_nairankai3.JPG小山友也「Obey individual languages.」

一般的なコミュニケーションと異なるコミュニケーションの在り方を作品化する小山さん。大阪や東京の街で出会った音漏れを音源に踊る小山さんの映像は目が離せなくなります。

 

20151023_tetsugei5_nairankai5.JPG黒田益朗「宿り木調査記録」

落葉樹の木に寄生して生息する宿り木を、京阪沿線で調査し、その記録を模型とブックレット、写真で展示した作品。グラフィックデザイナーである黒田さんならではの、美しく爽やかな空間になっています。記録写真は、会期中に増える予定です!ぜひご注目ください。

 

20151023_tetsugei5_nairankai6.JPGPUGMENT「SLEEPING PASSENGERS」

アーティストでありながら、ファッションブランドとして活動するPUGMENTさんは、今回電車の中で居眠りをする人に着目し、「電車に居るための服」としてパジャマを制作しました。
展示では、パジャマ作品と、京阪電車内でパジャマを着用したモデルが居眠りする映像、そして実際の京阪電車の座席シートを用いたインスタレーションで構成され、とてもインパクトのある展示になっています。

 

アーティストそれぞれの視点が際立つ本展覧会、是非、会場まで足をお運びいただき、「もうひとつの電車」を体感してください!

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