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電車公演「ラジオになろうとする電車」を開催しました。
鉄道芸術祭vol.8 イベント・プログラム

 2019.1.14(B1事務局 三ヶ尻)

1月14日(月祝)に鉄道芸術祭vol.8 電車公演「ラジオになろうとする電車」を開催しました。電車公演とは、走行する貸切電車を舞台にした一回かぎりの特別なプログラムです。今回は3両の電車をラジオブースに見立て、実験的かつ多彩な試みを繰り広げました。

今回の公演は、世界のナベアツこと落語家の桂三度さん、鉄道芸術祭vol.8参加アーティストであり奇才のゲーム作家・飯田和敏さん、そして、ゲーム『巨人のドシン』の音楽を手がけられたミュージシャンの浅野達彦さん、理論物理学者であり大の鉄道愛好家でもある小川哲生さん、「複製」や「コラージュ」といった手法の可能性について、コピー機やスキャナ、カメラなどのツールを用いて実験を繰り広げているアーティスト・ユニット、ザ・コピー・トラベラーズを出演者としてお迎えし、ラジオになろうとする電車が発車しました。

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当日の様子を写真を交え、少しご紹介します。
中之島駅改札外で受付を済まされた皆さんは、特別切符と本日のチャンネル表を手にご乗車いただきます。

鉄道芸術祭vol.8 電車公演「ラジオになろうとする電車」当日配布した番組表

会場となる貸切電車は、大阪側から〈落語車両〉〈コピー&レクチャー車両〉〈ライブ&トーク車両〉と名付けられた3車両。参加者は、ひとつの車両に留まり他車両の様子をラジオを聞くように耳でゆっくり聞く楽しみ方や、車両間を自由に移動しパフォーマンスを間近で見る楽しみ方など、各々の味わい方でご乗車いただきました。

発車合図の笛の音が鳴り電車の扉が閉まると、鉄道芸術祭vol.8参加アーティストであるオスカー・ピータースさんによるオープニングの車内アナウンスが流れます。一気に車内は非日常的な雰囲気に。

 

車内アナウンスが終わるとお囃子の音が響き、〈落語車両〉にて高座に上った桂三度さんによる落語がはじまりました。幼少期は京阪沿線にお住まいだった三度さんは、京阪沿線にまつわる思い出話を皮切りに、リズムよく落語の世界へと観客をいざないます。

鉄道芸術祭vol.8 電車公演「ラジオになろうとする電車」桂三度さん(落語家)

 

ひと寄席終えると、オスカーさんの声で次の番組と会場となる〈ライブ&トーク車両〉の案内アナウンスが流れます。ゲーム『巨人のドシン』タッグ、飯田和敏さん浅野達彦さんによるライブ&トークです。

流れる車窓からの大阪の風景を眺めながら、浅野さんの奏でる音楽を聞いていると、ドシンが日々つくりあげるバルド島の様子や、人々の暮らしが想起されるようです。トークでは飯田さんも加わり、『巨人のドシン』の制作秘話や当時の話で盛り上がります。

鉄道芸術祭vol.8 電車公演「ラジオになろうとする電車」飯田和敏さん×浅野達彦さん

 

お次は〈コピー&レクチャー車両〉にて、小川哲生さんの8分間のミニ講座です。鉄でできた車輪と線路との摩擦関係について理論物理の視点から読み解かれました。小川さんは走る車内での講義ははじめてだと言いつつも、ホワイトボードを駆使し、誰にでもわかりやすい言葉と鉄道愛に溢れる解説を展開されました。

鉄道芸術祭vol.8 電車公演「ラジオになろうとする電車」小川哲生さん(理論物理学者)

 

そして同車両内には、発車してから延々と制作するザ・コピー・トラベラーズの姿が。この日は特別にコピー機を車内に持ち込み、作品をライブ制作していただきました。制作された作品は車内広告のように次々と各車両に吊られていきます。

鉄道芸術祭vol.8 電車公演「ラジオになろうとする電車」THE COPY TRAVELERS(アーティスト・ユニット)

 

特別電車は樟葉駅で折り返し、再び大阪方面へ走り出します。

再び巨人のドシンタッグのいる〈ライブ&トーク車両〉へ。夕方の時刻に差し掛かった車内では、日が沈みはじめ車内に夕日が差し込みます。ゲーム『巨人のドシン』の日没のテーマ「黄色い巨人」などを演奏いただき、車内は旅行の帰り路のようなセンチメンタルな空気に包まれるようでした。

 

帰路の〈落語車両〉では、桂三度さんが再登場していただきました。電車の揺れにとまどいながらも、すべてを笑いに変えていく三度さんの落語に車内は大いに盛り上がりました。

鉄道芸術祭vol.8 電車公演「ラジオになろうとする電車」桂三度さん(落語家)

そして最後の小川晢夫さんによる理論物理のミニ講座では、電車が停まる仕組みと摩擦についてお話くださいました。

一回限りの電車公演「ラジオになろうとする電車」は、終点のなにわ橋駅に予定時刻どおり無事到着しました。電波と電車に乗った小旅行は様々な試みに目と耳を奪われている間に終演を迎えました。

ご乗車いただいた皆様、誠にありがとうございました。

 

写真:守屋友樹

 

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