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クリエイティブ・アイランド・ラボ 中之島
「ナイトミュージアムツアー 80年代とは何だったのか」
サイトツアー/トーク06 国立国際美術館

 2018.12.21(B1事務局 鄭)

アートエリアB1では、中之島の文化拠点と連携する「クリエイティブ・アイランド・ラボ 中之島」を展開しています。

その一環として、国立国際美術館の展覧会「ニュー・ウェイブ 現代美術の80年代」(現在、展覧会は終了しています。)に合わせて、ナイトミュージアムツアーとトークを開催しました。この展覧会は、1980年代の現代美術を通して、この時代がどういうものだったのか振り返ることのできる展示となっています。

ゲストは、本展覧会の企画者である国立国際美術館主任研究員の安來正博氏と、80年代より『宝島』『別冊宝島』編集部など、雑誌全盛期の本の現場に携わってきた著述家・永江朗氏のお二人です。

安來さんに解説いただきながら展覧会を巡ったあと、トークでは永江さんのナビゲートのもと、80年代という時代について広く文化の側面から紐解きます。

 

クリエイティブ・アイランド・ラボ 中之島【12月21日サイトツアー/トーク06 国立国際美術館 「ナイトミュージアムツアー 80年代とは何だったのか」】

クリエイティブ・アイランド・ラボ 中之島
サイトツアー/トーク06 国立国際美術館
「ナイトミュージアムツアー 80年代とは何だったのか」
日時:12月21日(金)18:00─19:45
会場:国立国際美術館
ゲスト:永江朗(著述家)、安來正博(国立国際美術館主任研究員)

▶︎ イベント概要はコチラから

ナイトミュージアムツアーということで、18時という普段のラボカフェよりもやや早めの開始でしたが、たくさんの方にお集まりいただきました!

 

まず最初に、全員で展覧会場へと移動し、安來さんから各作品や展示についてレクチャーを受けながら巡ります。

「自分にとって、80年代の現代美術は現代アートの原風景とも言えるもの。この時代はすべてごちゃごちゃでどこに向かっていくのかすらわからなかったが、とにかくエネルギーがあった。」と言う安來さん。会場には当時一躍有名になった日本の作家から一世を風靡したニューペインティングの作品までが並びます。

 

クリエイティブ・アイランド・ラボ 中之島【12月21日サイトツアー/トーク06 国立国際美術館 「ナイトミュージアムツアー 80年代とは何だったのか」】

 

実際に企画された学芸員からお話を聞けるということで、みなさん熱心に耳を傾けていらっしゃいました。

 

クリエイティブ・アイランド・ラボ 中之島【12月21日サイトツアー/トーク06 国立国際美術館 「ナイトミュージアムツアー 80年代とは何だったのか」】

 

後半は別会場へ移動し、永江さんと一緒に80年代とは一体どういう時代だったのかについて振り返ります。

 

クリエイティブ・アイランド・ラボ 中之島【12月21日サイトツアー/トーク06 国立国際美術館 「ナイトミュージアムツアー 80年代とは何だったのか」】

 

まだインターネットが一般に普及する以前の「デジタル時代のあけぼの」だった80年代には様々な変化が起こっていました。

ひとびとの生活の中心が生産活動から消費活動へと移り、全国的にスーパーマーケットや百貨店が勢いをもって展開していった時代。消費すること、すなわちモノを買うことが、単なる貨幣との交換を超えて、ひとつの社会参加とみなされるようになり、POPEYEやoliveなどの情報誌やファッション雑誌が次々と創刊され、DCブランドが流行しました。企業が文化戦略として美術展を開催するようになったのもこの時代だと言います。物を食べること、服を着ることが、身体的な満足というよりも社会的な記号を身に纏うことへと変化していった、と永江さんは振り返ります。

 

クリエイティブ・アイランド・ラボ 中之島【12月21日サイトツアー/トーク06 国立国際美術館 「ナイトミュージアムツアー 80年代とは何だったのか」】

 

そんな中で現代アートはどのような状況にあったのか。安來さんも交えてのトークセッションでは、当時の時代背景との関連や美術業界内部についても話が及びました。

美術館が次々に開館し、海外の最先端の作品群をタイムラグなしに触れることができるようになったのが80年代。横尾忠則氏などに代表されるような商業的なアートと、ファインアートが混在するようになり、技術の良し悪しではなく面白いか面白くないかがひとつの判断基準となりました。

その作品の背景や美術の歴史を抜きに表面だけで語ってもいい、という姿勢もこのときに出現したと言います。

「アートは時代の鏡。時代は時間と共に消えてしまうが、作品はその時代の熱気や状況を留めて、永久のものにして私たちの目の前に差し出してくれる。」と永江さん。安來さんも「当時の作品を振り返ると、リアルタイムではなかなか掴むことができなかった時代の輪郭を理解することができる。」とお話しされ、こうして美術館が作品をきちんと保存し、現代につなげていくことの重要性を強調されていました。

2時間足らずにもかかわらず、ツアー、レクチャー、トークセッションと盛りだくさんな内容でしたが、1980年代について考える上でとても有意義な時間となりました。

 

アートエリアB1では今後も中之島の文化施設とコラボレーションした企画が進行中です。
ぜひ今後もご期待ください。

 

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