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ラボカフェスペシャル featuring 鉄道芸術祭vol.8
鉄道芸術祭vol.8オープニング・プログラム 「ギャラリートーク&パーティー」

 2018.11.30(B1事務局 江藤)

鉄道芸術祭vol.8「超・都市計画 〜そうなろうとするCITY〜」が開幕し、初日の11月10日(土)15時よりオープニングプログラムのギャラリートーク&パーティーをおこないました。

本展覧会では、日本初紹介となるオランダ出身のオスカー・ピータースさん、加納俊輔さん、迫鉄平さん、上田良さんによるユニットTHE COPY TRAVELERS、ゲーム作家の飯田和敏さんの3組のアーティストに参加していただいています。

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まずはロビーで、それぞれから自己紹介をしていただきました。 

オスカー・ピータースさんは、
自身のホームページをスクリーンで見ながら過去の作品を紹介されました。ピータースさんは動きを取り込んだ彫刻作品をつくるアーティストです。お客さんがコインを入れると鉄棒に吊られたチェーンソーがいきなり動きだす作品など、時には危険を伴う作品を発表していて、人間の感覚にある楽しさとスリル感を同時に楽しむという相反するような性質に着目されています。

11月10日開催 鉄道芸術祭vol.8オープニングトーク/Oscar Peters

 

THE COPY TRAVELERSは、
写真や映像を使った作品などでそれぞれ個人として活動する傍ら、2014年秋頃から一緒にコピー機を使った作品などを作るようになりました。煩わしい作業なしでコピー機の上にいろんなものを載せてスタートボタンを押すと一瞬にしてイメージを定着させることができるということに面白みを感じ、コピー機、カメラ、スキャナ、PC作業など光学機器などをフルに活用しながらイメージをどんどん作っていくことを続ける、終わらない作業の中に作品があります。

本展覧会のポスターやパンフレットなどのメインビジュアルは、THE COPY TRAVELERSに作品と同じ手法で手掛けてもらっており、ここにはオスカーさんのコースターのライダーである「ピーナッツマン」、ゲーム作家の飯田和敏さんのゲームキャラクターの「巨人のドシン」の存在が写っています。

11月10日開催 鉄道芸術祭vol.8オープニングトーク/THE COPY TRAVELERS

 

飯田和敏さんは、
1999年ニンテンドー64DDというハードでプレイできるゲーム<巨人のドシン>を復元して展示。実際に来場者の皆さんに遊んでもらえる最後のものになるだろうとのことです。もう一つの展示は、最先端のVRを使った、オープンソースの地図データシステムを使ったゲーム<水没オシマイ都市>。中之島を起点にして、リアルタイムに土地の姿を来場者の皆さんで生成していくというゲームです。

11月10日開催 鉄道芸術祭vol.8オープニングトーク/飯田和敏

 

 

本展覧会では、二次元のTHE COPY TRAVELERS、三次元のローラーコースターを作るオスカー・ピータースさん、四次元ゲームを作る飯田和敏さんという三者で会場を構成しています。

異なる次元の三者が同じ空間で展示することについて、THE COPY TRAVELERSの迫さんは、オスカーさんの作品越しに配置を考えていき、場所によっては見えづらいところもある点など、「都市計画」に結びついていったと言います。

ところで、「そうなろうとするCITY」という副題をつけていただいたのはTHE COPY TRAVELERSです。上田さんによると、あらゐけいいちさんの漫画<CITY>やカート・ヴォネガット・ジュニアの小説<タイタンの妖女>が考えのエッセンスとなったそうです。特定のものが人によって重要度や捉え方が違うということ、何かを動かすために必要な意思というものが自分とは離れたところにあるという物語の要点が、都市が自分たちの意思とは違ってどんどん変化していくさまに同様のものとして感じられ、都市自体が意思を持ってつくっていくものであれば、自分たちも豊かにものをつくられるのではないかと考え、「そうなろうとするCITY」という言葉に至ったと言います。

オスカーさんのローラーコースターは、コースターの部分を第三者に作ってもらうという要素があり、それはinclusiveness、いろんなものを包み込んでいくような性格の作品であることを重要視しているそうで、飯田さんはビデオゲームは作者の思いとおりにプレイしてくれないので、inclusivenessということを織り込まないとつくれないと言います。まさに、都市の形成というものにリンクするようなお話でした。

 

 

次に、ギャラリースペースを歩きながら、各作品のアーティストに説明をしていただきました。

11月10日開催 鉄道芸術祭vol.8オープニングトーク/Oscar Peters《Underground》

入って正面の長い壁面には、THE COPY TRAVELERSの多数の作品が横長に掲示されています。中之島を三人で歩いたり、各々で散策したりしながら撮影した写真素材やオブジェクトを並べて作品化していったそうです。

オスカーさんは、まずコースターを製作したdot architectsの皆さんに謝意を述べられた後に、作品を設計する際に苦労したことを話されました。というのも、アートエリアB1のギャラリースペースの天井高があまり高いほうではなく、それに比べて奥行きが長いということでライダーが走りきることを可能にするために苦心したそうです。

11月10日開催 鉄道芸術祭vol.8オープニングトーク/飯田和敏 (ゲーム菩薩グループ)《水没オシマイ都市》 

ローラーコースターのコースの中には、飯田さんがメンバーとして参加されているゲーム・クリエイターチーム「ゲーム菩薩グループ」の作品<水没オシマイ都市>のスペースがあります。

ちょうど、来場者の方が体験をされていて、その動作を見ながら飯田さんが説明を加えられました。プレイヤーはヘッドマウントディスプレイを装着し、両手にコントローラーを持って、平泳ぎをするように進んでいきます。

コースの外に、飯田さんの20年前の実際に販売されていた<巨人のドシン>の作品があります。来場者の方が実際にプレイをした履歴が保存され、新しい土地が造成されていきます。

  

鉄道芸術祭vol.8・特別冊子「THE COPY TRAVELERSのそうなろうとするCITY」

壁面とは別に、コースの中や<巨人のドシン>の左の壁面には、THE COPY TRAVELERSの作品があり、柱面には彼らの制作プロセスを記録した映像が流れています。また、本展の特別冊子「THE COPY TRAVELERSのそうなろうとするCITY」を本展の受付にて限定販売しています。

 

 

 

飯田さんの「作品を内から見ているのか外から見ているのかという視点でとらえなおすと面白いのではないか」という言葉は印象的でした。THE COPY TRAVELERSの作品の中にある世界と外、ローラーコースターの内と外、ゲームの世界の内と外、展示空間と眼下に見下ろせる駅という現実空間など、意識が曖昧になっていくような感覚の揺らぎも楽しんでいただけるのかもしれません。

その後、展覧会の実現に協力いただいた方、プログラムに参加してくださった方々に感謝の気持ちを込めて、そして開幕を祝って、お越しの皆さまで乾杯をし、参加アーティストを交えて歓談の時間を過ごしていただきました。 

11月10日開催 鉄道芸術祭vol.8オープニング・プログラム

鉄道芸術祭vol.8「超・都市計画〜そうなろうとするCITY〜」は来年1月27日(日)まで、そして1月14日(月・祝)には電車公演「ラジオになろうとする電車」を開催します。引き続き、みなさまのご来場、ご参加お待ちしています!

(撮影:Yuki Moriya)

 

 

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