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ブリッジシアター ダンスボックス アーカイブプロジェクト「Nước biển / sea water」

アートエリアB1では、10月12日〜29日にNPOダンスボックスの企画による展覧会「『Nước biển / sea water』特別展示上映」を開催しました。

アートエリアB1を運営する団体の一つであるNPOダンスボックスは、1996年に大阪で始動し、現在は神戸・新長田に拠点を移して、今年20周年を迎えます。

今回の企画展は、ダンスボックスの20年の軌跡を整理・公開する「アーカイブ・プロジェクト」のプレイベントとして開催。本展では、ダンスボックスディレクターでありcontact Gonzo主宰の塚原悠也のディレクションによる舞台作品「Nước biển / sea water」 (作・出演/ジュン・グエン=ハツシバ、垣尾優、松本雄吉)を特別公開しました。(Nước biểnはヌックビエンと読みます)

会場では、神戸と東京の公演の記録映像を上映するとともに、松本雄吉さんが読み上げられたテキスト、衣装、小道具なども合わせて展示。

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海の水と、身体のなかに存在する水分のあり方、循環する水のあり方と仏教的な生死感を頼りに制作が進められた本作の公演では、体内にある血液の量に近い30リットルの海水を、出演者が汲みに行くところから舞台が始まります。

今回の展覧会場では、同じく30リットルの水が入れられたタライ、松本雄吉さんが舞台で読み上げられたテキスト、小道具や衣装なども展示され、それらを介して作品の断片を垣間見る空間となりました。さらに、本展では、Skypeでの打ち合わせの音声記録も展示されました。そのなかには、ふっとダンスが立ち上がる瞬間があり、本番の映像だけでは触れることのできない体験となりました。

20161013松本氏テキスト.jpg 上映映像.jpg

最終日に開催された、クロージングイベントでは、「アーカイブ」をどう捉えるか、ということをテーマに、共同製作者の垣尾優さんと、舞台芸術批評にも携わる高嶋慈さんを迎え、作品のディレクションを務めた塚原悠也と、NPO法人記録と表現とメディアのための組織理事でもある久保田テツ、 ダンスボックスの20年間の活動に携わる文が対話を繰り広げました。

アーカイブをする側の意識とされる側の意識、技術の状況、記録から公開までの時間間隔、そして公開する側の意図によって、アーカイブのあり方は多様に変化し続けます。

個人的な思い出として記録された映像も、記録されてから長い時間が経てば、それは"人類の記録"にもなり得ます。

本企画を皮切りに始まる「ダンスボックス アーカイブプロジェクト」では、過去20年分のアーカイブを公開する予定です。そこでは、生の舞台とは異なる身体の魂が見えるかもしれません。そして、アーカイブ展が作品としてアーカイブの対象となり、それがまたどこかで異なる形で公開され、アーカイブされる......。そうしてどんどん拡張し、変幻自在にかたちを変えていくのかもしれません。

2月にアートエリアB1で開催するダンスボックス アーカイブ展も是非ご期待ください!

 

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